マクロレンズにおける焦点距離について
マクロレンズは焦点距離で3つに分けられます。標準系(30~50mm)、中望遠系(90~120mm)、望遠系(180~200mm)です。
焦点距離が違っても倍率が同じなら撮れる大きさは同じです。
じゃあ焦点距離は関係ないのか?って話です。
標準系が約7~8cm、中望遠系が約14~15cm、望遠系が約24~25cmくらいになります。
同じ倍率なら焦点距離が短いほど被写体に近づかなければならず、
逆に焦点距離が長くなるほど離れたところから大きく撮れるってことです。
つまり、マクロレンズの焦点距離の違いは倍率ではなく被写体からカメラまでのワーキングディスタンスの違いです。
それならワーキングディスタンスの長い望遠系マクロの方が有利じゃん!
って思うかもしれませんが、ワーキングディスタンスの短い標準系にも、
長い望遠系にもそれぞれメリットデメリットがあります。
標準系マクロレンズは被写体に近付かなければ大きく撮れないため、
順光ではレンズの影が入ってしまったり、
自分の影で被写体を覆ってしまうなど光の使い方に制限が出てしまいます。
しかし、真上や真下といったアングルの自由度はマクロレンズ随一です。
30センチ程度の高さの花でも真下から狙えるので、
標準系マクロレンズでなければ撮れない作品を撮ることができます。
軽量・コンパクトでマクロレンズの中では低価格なので入門者向けのようなイメージをもたれるかもしれませんが、
アングルを極端に変えないと真価を発揮しないので実は上級者向けのレンズです。
望遠系マクロレンズはワーキングディスタンスの長さが最大のメリットで、
近付いたら逃げてしまう昆虫を離れたところからクローズアップできます。
しかし、その長いワーキングディスタンスがあだとなり、
アングルの自由度が少なく作品のバリエーションを作り出すのが難しいレンズでもあります。
そんな自分は基本、中望遠の100ミリマクロを常時使っています。
料理撮影が多いのですが、カメラからほどよく手を伸ばせば、お皿の位置などを
修正できるのでとても便利なレンズです。
ピントの問題ですが、
やはりなかなか合いにくい、という声を聴きます。
そんな時は、こんなやりかたはいかがでしょう。
それはまずはAFを使用し、ある程度、ピントを追い込みます。
そこから、さらに近づきたい、そこじゃなくて、ここにピントを持って行きたいというときは、
マニュアルフォーカスに切り替えます。
そうすれば、大体の当たりは出ているので、
フォーカスリングの微調整で、ピントが来ます。
これは練習あるのみですので、
ぜひやってみてください。
写真はほんと、撮ってみるしかない、という部分も多いと思います。
わからないことなどがあればぜひ、コメントください。
出張撮影やセミナー(個人も可)の問い合わせもどしどし待ってます。
良かったら次回もぜひ。
ではでは。